RBCアナウンサー山野本竜規の「ナカトリモチ日記」

神社の神職は神と人との間を取り持つ「ナカトリモチ」。 神職資格を持つRBCアナウンサー山野本竜規が、仕事の 裏側からプライベートまで日々の出来事を皆さんにお届けします。
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2008年11月16日

母の偉大さ。

昨日から再び実家に戻って来ています。

だけど、この家を守ってきた母は
今、病と闘っているので
この家には、僕一人。

改めて、母の存在の偉大さ、有難さを
ひしひしと感じています。

父は、もともと心臓が悪い上に、
同じく今年9月頃から体調を崩し
入退院を繰り返して、
現在は週3回の透析を受けています。

母が元気な頃は、
母が1人で父の世話をしていたのですが
今度は、その母が倒れてしまったため、
父は、実家の神社の
スタッフの皆さんの
お世話になりながら、
僕たち、他の家族が
母の看病を交代でしています。

この家で、1人、
一生懸命、父の介護をしながら
色々な大変な作業をしていたのだな・・・と
その母の姿に思いを馳せると、
自然と涙がこぼれてきます。

でも、これは
親が子を想うように、
子が、親を想う
自然な感情表現。

この家で1人、
久しぶりに思い切り涙を流しました。

これで、あとは、
みんなで協力して
いつまで続くか分からない
闘病生活を
明るく乗り切っていくのみ。

母の病名は、ヘルペス性の脳炎。

免疫力の低下やストレスなど
何らかの原因で
ウィルスが脳で繁殖し
言語障害や意識障害を起こす
厄介な病気です。

日本でも年間症例数が少ない病気で
治療方法も限られており、
生存率は3割ほど。

現在、昏睡状態が続いているので
ずっと集中治療室で
治療を続けているのですが
快方に向かうのか、どうかは
本人の生命力次第で、
あとは、お医者様と大自然の流れに
お任せするしかありません。

今回のことを受けて
東京に住んでいる次女、沖縄にいる僕、
そして福岡の
別の場所に住んでいる長女、弟の
4人姉弟が集合し
それぞれの役割分担を決めて
それぞれの立場で
両親をサポートしています。

こういう時、姉や弟がいてくれて
本当に心強いものだな・・・と
心の底から実感するものです。

僕の場合、
2人の姉から言わせれば
「竜規は、姉弟でやるべき家族のことを、
 1人で8割ほど
 背負って頑張る癖がある」らしいので
今回は、平等に手分けして
乗り切っていくことを確認して
母の看病や、
誰もいない実家の維持、管理を
することになりました。

きっと、傍から見れば
「なんて、不運続きの家なんだろう・・・。」と
誤解なさる方も
いらっしゃるかも知れませんし、
僕自身、32歳の今が、
これまでの人生で
ありとあらゆる
貧乏くじを引く総決算のような1年なので
運から見放された・・・と
感じられる方も
いらっしゃるかも知れません。

だけど、当の本人は、
「不運」「運に見放された」なんて、
これっぽっちも
思っていませんよ。

昨夜も、2人の姉と僕の3人で
色々な話をしていたのですが
「これは、家族の心が1つになる、
 総仕上げなんだろうね。」と
意見も一致。

だから、ピンチかも知れませんが、
僕たち家族にとっては
大きなチャンスでもあります。

父に対しても、母に対しても、
それぞれの看病を通して、
家のことや、
神社の経営のこと、今後のこと・・・。

ありとあらゆることを
清算しながら
自分たちの
それぞれの人生を歩んでいく道を
しっかり確認するために
用意された、
最後の最後のプログラムが
母の病気。

誰からも愛される偉大な母は、
自らの身体を呈してまで
家族の絆、愛情、団結することの大切さを
教えてくれているのです。

だったら、
僕たち他の家族は、
それに応えるしかありません。

父と母の看病をしながら、
それぞれが役割分担をして
家も、神社も、組織も整えていく・・・。

勿論、僕たち家族だけで
出来ることなんて、
何1つありませんし、
大勢の方の協力なくしては
成り立たないことだらけです。

今回、本当に大勢の方から
励ましのメッセージやメール、連絡等を
頂きました。

これほど、人の優しさ、温かさ、
心を向けて下さることの有難さを
感じた日々は、ありません。

この場を借りて、
本当に、ありがとうございます。

皆さんの、その
心温まる優しいエネルギーは
全て母や、他の家族にも
しっかり届いています。

今回、僕の心の状態を察知した
知り合いの方は、
「いつも人のお世話ばかりされている
 山野本さんだからこそ、
 今回くらいは、自分に厳しい
 姿勢を緩めて過ごされて下さい。」と
励ましのメールと電話を下さいました。
 
姉たちにも
「1人で8割のことを背負い込んで頑張る」と
言われていますので、
今回は、周囲に助けを求めながら
分担しながら、共有しながら
母の看病と、
実家の諸事情の整理を
していきたいと思っています。

お母さん、少しの間、
ゆっくり休んでいてね。

あなたが目を覚ました時、
あなたが望んでいたような
理想的な家庭で
迎えられるように
環境を整えていきます。

母の存在って、本当に偉大ですね。


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まごころ。

愛情。

家族。

人生のスパイス。

苦労していて、良かった。
   


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Posted by 山野本 竜規 at 06:06 │家族