RBCアナウンサー山野本竜規の「ナカトリモチ日記」

神社の神職は神と人との間を取り持つ「ナカトリモチ」。 神職資格を持つRBCアナウンサー山野本竜規が、仕事の 裏側からプライベートまで日々の出来事を皆さんにお届けします。
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2008年09月17日

人間の本性。

人間の本性。写真は、夏休みで実家に戻った時、
近所の田園風景を撮影したものです。

稲穂は、どんなに強い風に吹かれて
倒されそうになったとしても
また、しっかりと立ち上がって
太陽に向って伸びようとする逞しさがあります。

人だって、全く同じ。


僕は学生時代、
中国文学を専攻していたのですが、
授業の中で
「後漢書」という歴史書の翻訳を
するものがありました。

その中の格言に、
「疾風知勁草」というものがあります。

分かりやすく直訳すれば、
疾風(しっぷう)に、勁草(けいそう)を知る。

強くて激しい風が吹き荒れた時にこそ、
強くて逞しい草と、
そうでない草の見分けがつく・・・という
大自然の教えから、
逆風や、ピンチの時にこそ、
その人の真価が問われる・・・という
意味で使われています。

あなたが辛い時、悲しい時、
そして、ピンチや逆境の時、
きっと、自分の事で
精一杯だと思うのです。

だけど、そんな、
誰かに分かってもらいたい気持ちを
グッとこらえて
笑顔で、他の誰かのために
何かをしたり、
自分自身の進むべき道を
淡々と歩いていく強さが
あるのか、どうかで
その人の人間力、
もとい、魂の成熟度が分かります。

自分が辛い状況なのに、
それを淡々と受け止めて、
それに加えて、他の人のために
何かをする・・・となると、
やっぱり、本当に
心が強くないと出来ないことです。

逆に言えば、
人は、普通の状態の時は
誰に対してでも優しく出来るもの。

だから、それだけでは、
その人の本性というものは分かりません。

だけど、何か大きなピンチを迎えた時や、
辛い状況の時、
ようやく、
本当の、その人の姿、人間力が
分かるものです。

もし、皆さんが、それぞれの家庭や職場、
学校、プライベートで
色々な人とお付き合いする中で
何かの試練のような出来事が起こったら、
その時は、
周囲の人を、しっかり観察して下さい。

そうすると、本当に
その人の本性、本質というものが
面白いほど、よく見えてきます。

それと同時に、
自分自身の場合は、どうなのか・・・。

これまた、否が応でも
見つめ直さなければ
いけないようになっています。

本当は誰だって、
自分自身が辛い状況の時、
他の誰かに優しい言葉をかけてもらって
慰めてもらいたいでしょうし、
「なんで、自分だけ、こんな辛い想いばかり
 しなければいけないのだろう・・・。」と
情けなくなって、恨み事の1つや2つ、
心の底から叫びたい気持ちが
湧いてくるものです。

僕だって、
その気持ち、十分理解できますし、
同じような出来事なら
これまで嫌になるほど
沢山、経験してきました。

だけど、そのような心苦しい状態から
一歩、前進するためには
やっぱり、勇気を出して
笑顔になるしかありません。

そして、そういった辛い状態の時にこそ、
あなたの、その、心優しい想像力を
フル回転させて欲しいのです。

もし、あなただったら、
辛い状態の時、他の誰かに
どのような言葉をかけてもらいたいですか?

そして、どのように
受け止めてもらいたいですか?

辛い時にこそ、
辛い状態の人の心の痛みが
本当に痛いほど、よく分かります。

だから、あなたが辛い時に
かけてもらいたい言葉、
受け止めてもらいたい時の優しさ、
寄り添い方を
そっくり、そのまま、
他の誰かに実践すれば
いいだけのことなんです。

ここ最近は、
肉体年齢だけは立派な大人なのに、
「もっと!」「もっと!」と
愛情を受けるばかりの
幼い未熟な魂の持ち主が増えています。

愛情をもらうのは、当たり前。

だけど、自分は要求するばかりで
他の人の役に立つ何かをしよう・・・という
発想が全くない、
本当に自分勝手な、
優しさ、心の強さに欠けている大人が
多いのです。

僕の霊視相談の中でも
「人生に挫折した。」と
まるで、この世の終わりかのような
暗い表情で相談に来られる
中年男性がよくいますが、
正直、
「どこまで打たれ弱い人たちなんだろう・・・。」と
とことん、情けなくなります。

このような人たちは
おおよそ、これまでの人生、
順風満帆で、順調に昇進し、
それなりの地位に就いて
仕事をしてきたエリートのような人が多く、
上層部からの、ちょっとした叱責や
仕事のトラブル等で
立ち直れないほどのショックを受けて
うつ病に近い状態で
相談に来られるのです。

勿論、こういった人たちの場合、
霊視するまでもなく、
「人は失敗するのが当たり前で
 その中から何を学ぶのか・・・」を
子供に教えるかのように
ゆっくり、分かりやすく
お伝えするのですが、
それでも、
「自分が傷つけられた。」という
独り善がりの被害妄想が強いために
なかなか、理解するところまでいきません。

全ての人とは言いませんし、
どの年代でも心が弱い人はいますが、
そのような人の割合が多いのも、
今の日本の企業のトップを支える
年代の人たちなのです。

僕が、このブログで、
「団塊世代前後の人たちは・・・」と
頻繁に口にするのは、
心を大切にせず、目の前の物質、
出世、地位、名誉のためだけに
働いてきたのはよいものの、
何かピンチのような出来事が起こると、
蜘蛛の子を散らすように逃げて
責任逃れをするような、
打たれ弱い人が多い世代だからなんです。

あなたの周囲には、
必ず似たようなタイプである、
地位、権限を持っているような
肉体年齢だけは大人だけど、
幼い魂の持ち主がいるはずです。

そのような人よりも
年齢的には下になる僕たちの世代は、
おおよそ、
皆、同じような課題を持っています。

それは、ある意味、
そういった打たれ弱い人たちが多い世代を
親や上司、指導者として持つ中で
その中から、色々なことを学ぼうと、
この世に生れてくる前に、
自らが、敢えて望んで
その時代背景を選んできたのです。

だから、そのような状況の中で
それぞれの
企業や組織、家庭、プライベートで
魂の幼い人たちがトップに立ち、
権限を持っている、今の時代は
下で働く人や、周囲にいる人たちというのは、
ある意味、本当に大変かも知れませんが、
いつかは、必ず、
世代交代する時期が訪れます。

その時に、
同じようなことを繰り返さないためにも
僕たち若い世代は、
その辛い経験、悲しい経験というものを
「優しさ」という本当の強さに変えて
後世に残していかなくてはなりません。

あなたには、後世に良いもの、
良い心、良い魂の絆を残していく、
そこまでの覚悟はありますか?

それこそが、
これからの時代を生き抜いていく
全ての人に共通している課題の1つです。

さあ、
「辛い、辛い」
「苦しい、苦しい」、
「なんで、自分だけ・・・」と
ひとしきり嘆いたあとは、
もう一度立ち上がって
笑顔で、前を向いて進む努力をしましょう。

そして、明るい方向へ
進み始めた時、
周囲を見渡せば
必ず、あなたの心に寄り添って
応援してくれる、
心強い仲間たちがいてくれるものです。

だから、安心して、
次の一歩を踏み出してみましょう。


*注*
 このブログのメッセージ欄を通して、または会社の電話を通しての
 霊視や個人セッション、勉強会の申し込み、質問、要望等は
 一切受け付けておりませんので、どうぞ、ご了承下さい。


*「逆境」に関する、過去の参考記事。

笑顔と男泣き。

流れに任せる。

個性で悩む人へ。

逆境と順境。

お祓い。



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Posted by 山野本 竜規 at 05:45 │スピリチュアル&神社