RBCアナウンサー山野本竜規の「ナカトリモチ日記」

神社の神職は神と人との間を取り持つ「ナカトリモチ」。 神職資格を持つRBCアナウンサー山野本竜規が、仕事の 裏側からプライベートまで日々の出来事を皆さんにお届けします。
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2008年12月15日

弟へ。

昨日、実家の神社で
亡くなった父のお別れ会が開かれ
集まって下さった皆さんと一緒に
境内の一角に
生前、父が大好きだった
キンモクセイの苗木を植樹しました。

この企画は、神社代表を務める
白衣白袴姿の弟が考案したものです。


弟は、神社で奉職していた父の
日々の姿を
他の家族の誰よりも
一番良く知っているので
神社への想いも
人一倍強いものがあります。

今回、父が亡くなって
弟が、父の遺志を継いで
神社の代表になった訳ですが
これも、
誰もが望んでいた通りの
自然の流れ。

神社を愛し、
実家や地域を
こよなく愛する弟は、
ちょっと情に脆いところがありますが
誰の心の痛みにも共感できる
純粋さと優しさを兼ね備えた
真の意味で
神職向きな性格です。

・・・というより、
実家の神社神職は、
彼にしか務めることができないほど
人の心を柔らかくする
立派な才能と、
清らかな心を持っています。

今後、実家の神社は
この弟を中心に
以前よりも清らかで
明るいエネルギーに満ちた
聖域にしていくため
大勢の方が
協力して下さるようになっています。

組織の代表となるからには、
それなりの覚悟も、責任も、
全て背負って
いかなければなりません。

組織である以上、
どんな清らかな人たちの
集まりであったとしても
必ず人間同士の
好き嫌い、反目し合いなど
様々な問題が起こるもの。

そんな時、
全ての物事に
感情を挟んで対処していれば
必ず修正不可能な
いびつな組織になってしまいます。

何事も冷静に、
情を入れずに
全体を見渡した上での
適切な判断を
していかなければいけませんし、
時には
心で泣きながらも
組織には不適格な
人員の整理をしなければいけない
ことさえあります。

正直、このような難役、嫌われ役は
淡々と色々な出来事を受け入れて
処理していく
クールな僕が担当したほうが
よっぽどスムースに
物事が進むと思うのですが
それでは、弟のためになりません。

何より、僕には、
神社神職という道以外の
僕が望んだ人生があります。

だからこそ、弟は、
これから
神社の代表として
聖域をお守りし、
大勢の方が笑顔で集える場所に
していくために、
人や物事の様々なトラブルに
魂を磨かれて
強くなっていかなければ
いけないのです。

目の前に
色々な苦労が伴うであろう
課題を残していく兄を
どう思うのかは、弟次第ですが
これも、僕なりの
弟のためを想って決断した
最大の愛情だと思っています。

だからと言って、
全てのことを1人で背負うのではなく
どんな時でも、
僕を含めた他の家族が
出来る限りのサポートを
していくつもりです。

組織内の人間関係に迷ったら、
運営方針に迷ったら、
自分自身の人生に迷ったら、
その時は、いつでも、
他の家族に
問いかけて欲しいのです。

その時は、
全身全霊で
あなたをお守りします。

僕は、いつも
このブログの中で
人付き合いは、どんなに
 親しい間柄でも腹6分
」と書いていますが
組織をまとめる代表には
特に必要な心構えです。

「人との関係は、
 とことん付き合って
 傷付け、傷付けられながら
 信頼を深めていくものだから、
 どんどん相手に飛び込んでいく・・・。」
という情熱型の方が
このような考え方を聞いたら
「なんて、人間らしくない・・・。」と
残念に感じられることかと思います。

確かに若いうちは、
魂を鍛え、
色々な感情を経験する意味で
絶対に必要なことです。

だけど、ある程度、
大人な魂になったら
そこから卒業して
全ての人付き合いに於いて
物事を冷静に見渡し、
的確な判断が出来る能力を
身に付けておかないと
本当の意味での
良好な人間関係を築くことは
できないのです。

ましてや、
組織をまとめる代表が
それぞれの人たちから
「あの人が嫌い!」」「この人は好き!」
「あの人は働いていない!」
「この人は良く働く!」など
それぞれの要望や意見を言われて
その1つ1つに感情を入れて
対処していたら
それこそ、全体の組織を維持するための
健全な心の眼が濁ってしまいます。

あくまで意見や要望は、
素直に聞き入れた上で
あとは情を入れずに
組織のためには、何が必要か・・・を
常に考えていかなければ
いけないのです。

その、人と人との
最適な距離感が
「腹6分」という距離。

これは、とても難しい。

僕でさえ、日々、
試行錯誤しながら
その距離感を身に付けている
途上なのに
まだまだ情に流されやすい弟が
いきなり
これを実践するには
多くの苦悩が伴うと思うのです。

だけど、絶対に大丈夫。

それを支えてくれる家族、
周囲の明るい心を持った人たちが
必ず力になってくれます。

父の死を以て
全てのことで
新しいスタートを切った
神社の山野本家。

これから、
どんな神社になっていくのか
本当に楽しみです。

無理せず、気負わず、
困った時は
周囲に助けを求めて
共に、健全な神社を
築いていきましょうピース


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Posted by 山野本 竜規 at 06:11 │スピリチュアル&神社